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目的別

リスクをとって殖やす

■ハイリスク・ハイリターンな新興国投資

中長期的な資産運用を考えると、先進国への証券(株式・債券)投資を中核に据えながらも、今後の世界経済の牽引役として期待される新興諸国(図表)への証券投資も重要性を増しています。ただ、新興国投資で高いリターンを狙うとなると、高いリスクを抱えることになりますので、ウエイトの掛け過ぎには十分気を付ける必要があります。

各国・地域の実質GDP成長率の推移

それでは「投資対象の新興国」と「新興国投資の方法」を見ていきます。
まず成長著しい国々としてトップに挙げられるのがBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)です。そしてポストBRICsとして注目されているVISTA(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)、原油高が経済成長のフォローとなる中東産油国などが投資対象として続きます。

次に投資方法を見ます。まず、高い成長の恩恵を受け、結果が出易いのが株式投資です。実際、経済成長と株式相場の推移には高い相関関係が見られます。個別銘柄の選定は難しく、リスクも相当に高いので、投資信託を通じて行うのが一般的です(多くの新興国の株式市場は、海外投資家の参入を制限)。また、新興国への債券投資も注目です。相対的に高い金利による利息収入が狙えて、トレンドとしての「信用リスクの低下」(経済の安定度が増し、格付けがアップ)は、債券の値段である債券価格の上昇に繋がるものと期待されます。

以下、新興国投資をするうえでのポイントを指摘したいと思います。

  • 1. 新興国のプラスの側面(資源ビジネス、インフラ投資、輸出産業など成長分野の勢い)は証券会社の営業マンがしっかりと説明しますが、マイナスの側面(地域間格差の拡大、都市部のインフレ、環境汚染など)は情報不足となりがちです。こうした情報を含めて、比較的情報を入手しやすい国への投資が望まれます。
  • 2.リーマンショックの際に見られたように、世界的な金融混乱が生じた場合は、新興国への投資資金がいち早く引き揚げられる傾向にあります。その結果、株式市場や為替市場が大きく変動しますが、その可能性は今後もないとは限りません。行き過ぎた新興国投資は避け、金融資産全体に対する比率も10〜15%程度に抑えたいところです。