家庭のマネー学 ライフプランから資産運用まで〜 あなたと家族を守る人生ガイド

目的別

リスクをとって殖やす

■投資を始めるための心得

投資を始めるためには、株式市場の仕組みや相場の見方が必要であるとして、投資の勉強にのめり込む人がいますが、その前に押さえておくべきことを2点指摘したいと思います。

ライフプランと投資

まず、いつまでにいくら資金が必要かを考えるためにライフプランを作成することです。お金はただ殖やせばよいというものではなく、生活を支え、夢を実現するための手段です。日常生活や将来予想される住宅購入、子どもの教育資金、さらに老後の生活資金を準備するといった前提があり、収益性だけを求めて行うものではありません。できるだけキャッシュフロー表(今後のライフイベントをもとに、将来の収入、支出、貯蓄を一覧表でまとめたもの)を作成して、家計診断を行うことをお勧めします。「何となく老後が心配」といった状態から、数字を見ることにより、具体的な改善策の検討が始まります。

家計資金を3つに分ける

次に、前述のライフプランを踏まえて家計資金を生活資金、使用予定資金、余裕資金の3つに分けることです。手順としては、まず生活費の3か月分(会社員)から6か月分(自営業者)を目途に流動性や換金性の高い商品に充てます。そして、10年以内に使用する予定の資金(住宅購入資金や子どもの教育資金等)を安全性、確実性を重視した商品向けに確保します。残りが、長期間使う予定のない余裕資金として、積極的に高収益を狙う資金となります(3つの資金を対比して整理すると図表のとおり)。

図表(投資を始める前にお金を3つに分ける)

  生活資金 一定期間内に使うお金
(使用予定資金)
長期間使う予定がないお金
(余裕資金)
生活資金
病気、災害などへの備え
教育資金、自動車の買い替え、住宅の頭金などの準備 老後資金
10年以上先の資金など
重要なポイントは 流動性
臨時、不測の支出に備える
安全性
手堅く殖やす
収益性
経済成長とともに殖やす
金融商品例 普通預金、MMF、MRFなど 円定期預金、国内債権(個人向け国債等)、公社債投信、分配型投資信託など 外貨預金、株式、海外債券、投資信託、投資型年金保険など
投資の勉強が運用成績のアップにつながる

以上のステップを経て、投資の勉強がいよいよ活きてきます。投資で高い収益を得る確率を上げるためには、市場の仕組み、投資する商品の特性(リスクとリターンの関係など)、相場や景気の見方などをしっかりと勉強することです。さらに強調しておきたいことは、商品選択において、自分がその仕組みを理解できない商品は買わないことです。仕組みが複雑な商品が増えていますが、複雑すぎる商品は避けるか、詳しく勉強してきちんと理解してから買うか、のどちらかだと思います。