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生活の三大資金

住宅資金

■繰り上げ返済と借り換えのポイント

住宅ローン契約後に返済条件を変更する手段には、繰り上げ返済と借り換えがあります。特徴と注意事項を理解して有効に活用しましょう。「現状の住宅ローンの何を、どうしたいか」によって、選択が可能です。

1.総返済額を減らしたい(図参照)
「期間短縮型」の繰り上げ返済が有効です。「期間短縮型」はその名の通り、住宅ローンの返済期間を短縮する方法で、繰り上げ返済と聞くとこちらをイメージする方が多いと思います。支払利息を減らす効果が高いのですが、毎月の返済額は変わりません。

繰り上げ返済と借り換えのポイント

2.毎月の返済額を減らしたい(図参照)
「返済額軽減型」の繰り上げ返済が有効です。支払利息軽減効果は高くありませんが毎月の返済額を減らす事ができます。また、優遇金利期間の終了時などに「返済額軽減型」の繰り上げ返済を行い、返済額の増加を抑える使い方も有効です。

繰り上げ返済と借り換えのポイント

3.将来金利が上がって毎月の返済額が増えないか心配な時
変動金利型ローンから固定金利型ローンへの借り換えが有効です。なお、金利上昇局面では固定金利型ローンの金利の方が変動金利型ローンの金利より先に上がります。金利が上昇し、毎月の返済が苦しくなってから借り換えを検討しても遅いので、借り換えは早めに行動する必要があります。

4.今の住宅ローンより有利な返済条件にしたい
借り換えが有効な場合があります。借り換え手数料が数十万円かかりますが、有利なローンに借り換えできれば、総返済額や毎月返済額を減らす事できます。なお、固定金利型ローンから変動金利型ローンへの借り換えは、借り換え時点では毎月返済額が減っても、将来金利が上がると借り換え前より返済額が増えてしまいます。目先の利益だけにとらわれず、将来金利が上がっても対応可能か慎重に検討してください。また、転職などにより借入時より収入が減っている場合や、融資残高より担保の評価額が低い担保割れしている物件の場合は、借り換えができない可能性があります。

繰り上げ返済は、返済が苦しい等、守りの姿勢に入っている状態でも確実に効果を期待できます。それに対して借り換えは銀行の再審査がありますので、守りの姿勢に入った状態では困難です。余裕があるうちに検討しましょう。

FPからのアドバイス

繰り上げ返済は金融機関によって手数料の有無や最低返済単位が異なるので確認が必要です。また、期間圧縮型の繰り上げ返済を行って返済期間が10年未満になると、住宅ローン減税が使えなくなるので注意しましょう。
貯蓄をすべて繰り上げ返済に回すと、繰り上げ返済後に突然お金が必要になった場合、 住宅ローンより高い金利で借り入れを行うことになってしまうので、生活費の半年分程度は貯蓄で残しましょう。また、借り換えの場合は複数の金融機関に相見積もりを取って比較検討すると良いでしょう。現在借り入れしている金融機関が応じてくれると、借り換え手数料が不要になる場合もあります。